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活躍中の卒業生来校〜キャリアガイダンス③〜
6/22(月)、鍼灸マッサージ科・鍼灸科1年生を対象にキャリアガイダンスを実施しました。
今回来ていただいた卒業生は、「はり・漢方の元氣堂」の院長 田邊義典さん。
2002年に呉竹鍼灸柔整専門学校 鍼灸マッサージ科を卒業後、鍼灸院を開業して10年。登録販売者の資格を取得し、現在は漢方専門の薬店も併設し活躍されています。
田邊さんは20代後半まで異業種の分野で働いていました。
しかし自分にとって一生の仕事はなにかと考えるようになり、「独立開業」ができて、「人の役に立つ仕事」に就きたいと思い、当校への入学を決意。
ところが入学して驚いたのは、教科書の量の多さでした。
専門学校はそれほど勉強するところではないだろうと思っていたそうです。
しかし東洋医学を学ぶにつれて、人の病苦をなくす医療について深く考えるようになり、患者さんの失礼にあたらないためにも勉強しなければいけないと考えを改め、以後「勉強しない」ということはあきらめたといいます。
講演では、「東洋医学書」の読み方についても触れ、「分からないからとやめてしまってはもったいない。理解できなくとも3時間かけて全部を読み切る、そして割と丁寧に3日間で辞書を見ながら再度読む、最後は30日かけて本腰を入れて読む、この3・3・3の読書法を実践すれば体にすんなり入ってくる」と教えてくれました。
学生時代から田邊さんが目指してきたことがあります。
それは、「理論」を理解し「読めて、書けて、話せて、食える」鍼灸師になること。
「読めて」=医療に関する古典を読める
「書けて」=患者さんのカルテをしっかり書ける
「話せて」=病態について患者さんに説明できること
それにはすべて「理論=中医学」が大切になるそうです。
「食える」に関しては収入面になりますが、アドバイスできることはただ一つ。
—患者さんを大事にすること—
田邊さんは、早い段階で治療に決着を付けるといいます。
患者さんの症状が8割方良くなったら一旦終了し、自己治癒力で治していただくそうです。
その方が患者さんの負担が少なくなるからです。
また、自分の力量を超えた患者さんの場合は、無理せず断ることもあるとのこと。
患者さんのことを考えず、ただ沢山の人に長い間来てもらおうと思うのではダメなのだとおっしゃっていました。
誰でもはじめは、「はり」「きゅう」というものが謎だらけかもしれません。
でも0から学び、練習し、自分のものになってくると自身がつき、充実感を得ることができます。
やがてそれは価値のあるものとして自分と切り離せないものになっていくと、田邊さんはいいます。
繁盛する治療院の多くは「患者さんとしっかり話せている」とのこと。
人間は「心」の生き物で、不思議と信頼関係は治療効果にも影響があるそうです。
患者さんと話をするときには、ちょっと先のことを説明しその通りの結果を出す、そのような日々の患者さんとの連携が大切なのだと、成功の秘訣を伝授してくれました。
田邊さんの治療院はこちら
元氣堂治療院 http://genkidou.yokohama/